メンデレーエフ周期律発見150周年
国際周期表年2019
F
アカデミアから

私達は工業的に入手容易なパーフルオロ化合物の誘導体化を基盤とする「含フッ素有機化合物の自在合成法の創製」を着想し、テトラフルオロエチレンの分子変換反応の開発に取り組んでいます。


フッ素(F)を含む高分子はC-F結合の性質により特異的な物性を示します。私たちはフッ素系高分子材料の構造とその表面特性の制御、さらには環境調和型のフッ素系高分子材料の実現に向けた研究を行っています。


有機フッ化物が示す物性を分子構造から理解することは難しく、フッ素は不思議な元素と思われてきました。京大化研では、フッ素化合物の物性を統一的に理解する理論的な枠組みを、世界に先駆けて構築しています。


産業界から

フッ素原子の同位体(18F)で標識されたグルコースを使ったポジトロン断層撮影(PET)が、がんや認知症の早期診断に活躍しています。それを可能にしたのは浜松ホトニクスが研究開発した光センシング技術です。


フッ素原子はその特有の性質から、フッ素樹脂など高機能材料のほか医農薬の多くにも使われています。AGC株式会社は、フッ素化学品事業を展開するなかで、安全・快適で環境に優しい世の中の創造を目指しています。


そのユニークな性質から創薬研究で鍵となるのがフッ素。これまで数多くの含フッ素医薬品が開発されています。当社の強みである「サイエンス・テクノロジー」を活かし、革新的医薬品の継続的な創出を目指しています。


ダイキン工業は、日本で初めて冷媒用フルオロカーボンを独自開発し、その後も様々なフッ素化学製品を生み出しました。これからもグローバルにフッ素のプロフェッショナルとして持続可能な社会づくりに貢献します。